水交社製で桜に碇の刻印が裏にある最高級品。
金線幅15㎜の候補生で海経29期出身者の記名有り、現存数が多い兵曹長ではない。
地質は上質な繻子織ドスキン系の濃紺絨、縞織金線は銅台金メッキ。
識別線は白色絹羽二重。芯は軟鋼版製で大型肩章特有の豪壮な反りを描く。
釦の彫はシャープで、地は艶消し、外周と凸部は磨き光沢仕上げとした高級感あるもの。
裏張は固有色タンニン鞣し山羊革製で、まつり縫いは恐ろしく精緻で上手。
留金具は白銅製ニッケルメッキ。ベロはタンニン鞣し固有色牛革。状態は使用感殆どなし。
地質は虫食い汚れ全くなく、毛羽の摩耗もほぼ無し。識別線は白絹だけにやや黄ばみ・くすみあるも、
目立った汚れなく角にも擦れなし。
縞織金線はやや色やけあるもほつれなし。釦・裏金具の鍍金はややくすみあるも良く残っている。
ベロはコシ有り柔軟で劣化無く健全。まつり縫い完全。揃い共箱は角に裂けもなく健全。
総じて100点満点中84点。大戦中を除けば海経生徒は毎期十数名～三十名前後しか採用されず、
真のエリートだった（主計士官の太宗は、特務士官と大学出の短現によって賄われていた）。 xvpbvx